日本緑茶センター株式会社は1969年に日本緑茶振興センターとして東京・世田谷区で開業、1980年に日本緑茶センター株式会社に社名変更しました。世界各地の選りすぐりの原料の輸入、製造、加工、卸、小売事業を一貫して行う専門商社です。
同社は今年45周年を迎え、11月21日付で創業者の北島勇社長は会長に、北島大太朗副社長が社長に就任しました。今後は主力取扱商品「茶・ハーブ・油・塩」に加え、「シロップ(樹液)」を本格展開し、さらに東南アジアにおいて農業ビジネスにもチャレンジするそうです。
北島勇氏は、日本に新たな市場を次々に創生してきたパイオニアです。ドイツ・テーカネ社の「ポンパドール」をあえて「ハーブティー」とせずに「フラワーティー」として若い女性をターゲットに新ジャンルを切り開きました。
日本初のハーブ&ティー専門店「Tea Boutique」や中国茶カフェ「茶語(Tha Yu)」を展開。日本中国茶普及協会、日本アルガンオイル協会、日本ハーブ協会連絡協議会や日本マテ茶協会、ミント普及協会などの設立にも参画し業界の発展と文化の啓蒙・普及活動に尽力しています。
ここ数年、同社は自社開発商品、世界中の健康機能性を有する希少な商品や原料のレパートリーを広げ注目されています。
展示会をどのように活用しているのか、FABEX「デザート・スイーツ&ドリンク展」出展の背景とブースづくり、企画提案を同社の展示会担当、営業企画部山口智子氏にお話を伺いました。
(聞き手:日本食糧新聞社 山田由紀子)
Q1.ファベックスへの出展をお決めになった理由をお教えください。
特に新商品の訴求には決定権のあるバイヤーとの出会いが重要とし、1年を通じて日本国内の主要な展示会、海外の見本市や博覧会などにも精力的に参加しています。
中食・外食に特化したFABEXは、幅広い業態の企業と取引できる重要な機会です。
Q2.FABEX 2014ではどのようなブース提案をしましたか?

私は2013年から展示会を担当しています。まずは前年の展示を踏襲し商品展示型ブースにしました。
弊社は全国の百貨店・専門店・スーパーなどで販売する小売商品、ホテル・レストランに業務用商品、バルク原料を提供しています。そこで、今年春の「デザート・スイーツ・ベーカリー&ドリンク展」では、長年当社が普及・販売に力を入れてきたマテ茶やルイボスティーを取り上げました。
Q3.具体的にどのような展示を企画したのでしょうか?

そして初挑戦のデザート試食。「ティーブティック 水出しシリーズ」「ポンパドール クールセンセーション」「やさしいデカフェ紅茶」など新製品の展示と試飲。「ブラジル産マテ茶ローストタイプ」を使った「マテミルクプリン」、南アフリカ産ルイボスティーの「ルイボスゼリー」の試食のご提供です。
今年、ブラジルはサッカーのワールドカップ開催国であり、16年のオリンピックとビッグイベントが続きます。注目度の高い「マテ茶」と美容と健康のサポート商品として認知が広がっている「ルイボスティー」。どちらも味わい、香りに優れ、今後、市場がさらに大きくなる素材です。試食提案をヒントに業務用商材としてご採用いただくことを考えました。
Q4.試食メニューのレシピはどなたが開発しましたか?
新宿高島屋に直営の中国茶カフェサロン「茶語」があります。そこで提供しているデザートメニューから、シェフ考案のレシピを元に展示ブースでつくれるように落とし込みました。
試食用のデザートは、前日夕方にブース内で作ったものを翌日お出ししました。ところが、初めてレンタルしたコールドテーブルの冷蔵庫の性能やクセもあり、社内での試作時と同じように作れず試行錯誤しました。結果的には、味も好評で安心しました。
Q5.来場者の反応はいかがでしたか?
デザート提案をしたことで、バイヤーの皆さまから商品についてご質問いただくなど滞在時間が長くなり、プラスの接客ができました。商品をただ陳列するのとは明らかに反応が違います。今後も既存商品に手を加えたものを何かしら入れていく必要があると思います。
名刺は平均1日100枚、合計約300枚集まりました。分類すると既存取引先が多いという傾向がありました。招待状をお取引先様にお送りし来場のご案内している効果が顕著に表れていますが、次回来年4月の開催では新規客の開拓が大きなテーマになります。
『何だろう、このブース?』
そういう驚きをもって足を止めていただけるブースづくりに取り組みたいと思います。
Q6.展示商品について伺います。今回の一押し商品は?

ノンカフェイン、無加糖。子どもからお年寄りまでどなたでもお飲みいただける味です。ホットと同程度、5分くらいでお召し上がりいただけます。
また、「やさしいデカフェ紅茶」シリーズが現在非常に好調です。今年ご紹介したのはセイロン・アールグレイ・アップル・マスカット・ピーチの5種類でしたが、近日シリーズに「ジャスミン茶」が加わります。
デカフェの市場がホットで、開発時のターゲットであるカフェインを控えている方や妊婦さん以外にも、おいしいということで購入するお客さまが増えています。
デカフェの市場がホットで、開発時のターゲットであるカフェインを控えている方や妊婦さん以外にも、おいしいということで購入するお客さまが増えています。
どちらも試飲でご紹介し、飲みやすいとご好評いただきました。
Q7.次回は「デザート・スイーツ&ドリンク展2015」「カフェ&ベーカリー展2015」と業種を明確に分けた内容になります。どのような取り組みを考えていますか。
毎年春は新製品を発表しますので、「デザート・スイーツ&ドリンク展2015」では今年初チャレンジした「業務用提案」、これをさらに進化・深化する方法を検討したいと思います。大袋シリーズ(紅茶、ハーブティー、中国茶)のアピールにも力を入れたいと思います。
ありがとうございました。