世界のワイン・スピリッツ業界を代表する見本市「ProWein」ブランドが日本に進出する。
ケルンメッセ主催の国際的な菓子見本市のブランド「ISM」と、日本食糧新聞社主催の中食・外食業界の見本市「FABEX東京」との合同開催により、専門性の高い総合見本市でシナジーを発揮し日本市場の開拓を目指す。
契約締結式に参加したヴォルフラム・N.ディーナーメッセ・デュッセルドルフ代表取締役CEO(中央右)、M.デーゲン同社営業本部長(右端)、今野正義日本食糧新聞社会長CEO(中央左)、平山勝己同社副社長(左端)
ドイツ・デュッセルドルフで毎年開催される見本市「ProWein」は、2019年には64ヵ国から6900社が出展、143ヵ国から6万1560人が来場するなど、世界中のワイン・スピリッツ業界のプロが集まることで知られ、上海、香港、シンガポール、サンパウロ、ムンバイと世界各地で同ブランドが展開されている。主催のメッセ・デュッセルドルフは、61万平方mの展示会場で約40もの専門見本市を開催、141ヵ国に77の在外代表部を有するなど、世界的な見本市主催会社として知られる。
同社は、ケルンメッセ主催のワインとスピリッツの専門見本市「ワイン&グルメジャパン」について、23年4月に「Powered by ProWein」として協力を行い、24年4月からはケルンメッセから同展のワイン部門を引き継いだ上で「ProWine東京」にリブランディングし、FABEX東京との合同開催を行う。またケルンメッセは23年から新たに「ISM Japan」を日本で開催し、ProWine東京、FABEX東京との合同開催によってシナジーを創出する。各社は総合的な展示会でありながら専門分野別に出展され、プロのバイヤーのニーズを満たす「ワンストップ・プラットフォーム」の実現を目指していく。
この提携に当たり、メッセ・デュッセルドルフと日本食糧新聞社との間で今月13日に締結式が行われ、合同開催におけるパートナーシップが確認された。また14日には、ホテルニューオータニで行われたデュッセルドルフの関係者が集まるイベントで、ドイツ本社のヴォルフラム・N.ディーナー代表取締役CEOにより、今回の提携に関する発表が行われた。その中でディーナー氏は「ProWine東京によって、業界の付加価値を創造できると確信しています。日本は、米国、中国に次ぐ第3の経済市場であり、ユニークで非常に洗練された飲食文化があります。22年の1人当たりワイン売上高は約66ユーロ(9241円)に達すると予測され、これは世界の約37ユーロ(5180円)を大きく上回っています。そのため、日本は開催地として理想的な場所です」と述べ、日本市場の可能性について言及した。
日本食糧新聞社の平山勝己取締役副社長は「日本の食品・飲料市場は世界からも注目されている一方、品質に対する要求も非常に高いです。ProWine東京とISM Japanの持つ専門性と世界的ブランド価値からお客さまが得るものは非常に大きいと、将来を期待しています」とのコメントを発表した。
※日本食糧新聞電子版2022年9月16日速報より転載